日本の賃金Japan Wage Report 2025
令和七年
厚生労働省 賃金構造基本統計調査
2025年6月分・所定内給与額(月額)

日本の賃金
いま、いくら。

一枚の統計表を、読める地図へ。性別・年齢・学歴・産業・地域——
2025年の日本の給与を、11の視点で描き直す。

一般労働者・平均賃金(男女計) 0.0千円 / 月 前年比 +3.1% 過去最高を更新
男性
373.4千円
女性
285.9千円
男女間賃金格差(男=100)
76.6
SCROLL
01賃 金 の 推 移

半世紀の賃金。男女差は縮まり、いまも残る。

1976年に 13.2万円 だった平均賃金は、2025年に 34.1万円 へ。1990年代後半からの長い停滞を経て、ここ数年は明確な上昇局面に入った。男女差(男=100)も 58.8 → 76.6 へ縮小したが、女性の賃金は依然として男性の 約4分の3 にとどまる。

男性 男女計 女性
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」付表1(1976–2025年、所定内給与額・千円)
02性 ・ 年 齢 階 級 別

男性は登りつづけ、女性は早くに踊り場へ。

男性の賃金は 55〜59歳で445.6千円 とピークに達する一方、女性は 45〜49歳と55〜59歳の305.7千円 で頭打ちになる。同じ20代から始まっても、年齢を重ねるほど曲線の傾きが分かれていく——いわゆる「賃金カーブ」の差が、男女差の大きな源泉だ。

男性 男女計 女性
賃金構造基本統計調査 第2表(性・年齢階級別賃金、2025年)
03学 歴 別

大学院卒は高校卒の1.7倍。

学歴が上がるほど賃金は階段状に上がり、高校 297.2 に対し 大学 396.3大学院 517.4千円。大学院卒と高校卒の差は 220千円 に達する。どの学歴でも男女差は残り、大学卒でも女性(327.4)は男性(429.6)を 約100千円 下回る。

賃金構造基本統計調査 第3表(学歴・性別賃金、年齢計、2025年)

新規学卒の初任給も、大学院 299.0・大学 262.3・高校 207.3千円。学歴の差は、社会に出る最初の一歩から始まっている。

04企 業 規 模 別

大企業と小企業、その差は79.4。

企業規模が大きいほど賃金は高い。大企業 385.1中企業 326.2小企業 305.6千円。小企業の賃金は大企業の 79.4%。男性でこの差はさらに開き、大企業428.0に対し小企業は329.6千円にとどまる。

賃金構造基本統計調査 第4表(企業規模・性別賃金、年齢計、2025年)
05産 業 別

働く場所で、1.6倍の開き。

最も高いのは 電気・ガス・水道業(444.0)、次いで 学術研究・専門技術サービス(440.3)金融・保険業(437.0千円)。一方で最も低いのは 宿泊・飲食サービス業(277.2千円)。同じ正社員でも、産業が違えば賃金は 1.6倍 変わる。

賃金構造基本統計調査 第5-1表(産業別賃金、男女計・年齢計、2025年)
06雇 用 形 態 別

正社員と非正規、埋まらない3割の差。

正社員・正職員 358.8 に対し、それ以外(非正規)は 241.7千円。非正規は正社員の 67.4% にとどまる。両者の賃金はそろって上昇しているが、その比率はこの20年ほぼ横ばい——格差そのものは縮まっていない。

正社員・正職員
358.8千円
前年比 +2.9%
正社員・正職員以外
241.7千円
前年比 +3.7%
雇用形態間格差
(正社員=100)
67.4
大企業では 60.7 まで拡大
正社員・正職員 正社員・正職員以外
賃金構造基本統計調査 付表2(雇用形態別賃金の推移、男女計、2005–2025年)
07勤 続 年 数 階 級 別

長く勤めるほど、報われる。ただし男性は。

勤続0年の 274.5 から、勤続30年以上では 444.2千円 へ。日本型の年功賃金は健在だ。ただし上昇幅は性別で大きく異なり、男性は勤続25〜29年で 463.9 に届く一方、女性は30年以上でも 375.3千円。勤続の「効き目」にも男女差がある。

男女計 男性 女性
賃金構造基本統計調査 第7表(勤続年数階級別賃金、企業規模計、2025年)
08役 職 別

部長になると、賃金は2倍に。

役職がつくと賃金は跳ね上がる。非役職者を100とすると、係長級128.6課長級170.4部長級204.8。部長級の平均は 635.8千円 で、非役職者(310.5)の 2倍 を超える。役職こそが、賃金カーブを押し上げる最大の階段だ。

賃金構造基本統計調査 第8表(役職別賃金、男女計、2025年)
09在 留 資 格 区 分 別

外国人労働者の賃金は、254.3千円。

外国人労働者全体の平均は 254.3千円。在留資格で大きく分かれ、専門的・技術的分野 313.2身分に基づくもの 311.1 が高い一方、技能実習は190.3千円 と最も低い。資格区分は、そのまま賃金の階層となって表れている。

賃金構造基本統計調査 第9表(在留資格区分別賃金、外国人労働者、2025年)
10都 道 府 県 別

全国平均を超えるのは、わずか4都府県。

最も高いのは 東京都の418.3千円。次いで神奈川(368.6)、大阪(348.9)、愛知(341.6)。全国計(340.6)を上回るのはこの 4都府県だけ で、東京と最下位の青森(263.9)との差は 154千円。賃金は、都市圏に強く偏っている。

低い 264418 高い

高い順 — 上位5

    低い順 — 下位5

      賃金構造基本統計調査 第8図(都道府県別賃金、男女計、2025年)/配置は概念的なタイルマップ